Story 日鉄物流の取り組み
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特集 2026.08.04

日本と世界のモノづくりを、物流でつなぐ。日鉄物流の「グローバル輸送」

自動車、建物の骨格、橋や鉄道などの社会インフラ——私たちの身のまわりにある様々な製品は、素材や部品が必要な場所まで確実に運ばれてはじめて、形となり世の中に送り出されます。その「運ぶ」仕事を、国境をまたいで担っているのが、日鉄物流の「グローバル輸送」です。

世界のモノづくりを、「運ぶ」ことで支える

グローバル輸送は、日本から海外へ向かう輸出貨物と、海外から日本へ入ってくる輸入貨物を、様々な輸送手配や通関などの手続きを通じて目的地まで安心・安全に届ける仕事です。

国内の輸送と大きく異なるのは、「運ぶ」だけでは終わらないことです。国や地域ごとに輸出入のルールが異なり、港での手続きや現地との調整が必要になります。更に、日鉄物流が主に扱うのは鉄鋼製品をはじめとする重く、長く、形も特殊な貨物。一般的な荷物とは違い、重さや形に合わせた積み方や、輸送中の荷崩れ・衝撃への対策が欠かせません。

日鉄物流は、長年の鉄鋼物流で積み重ねてきた知見を生かし、この輸送の難しさに向き合ってきました。その積み重ねが、荷主や船会社から「日鉄物流なら安心」と信頼してもらえる、高品質な輸送につながっています。

特性に応じて、輸送手段を使い分ける

貨物を運ぶ手段は一つではありません。量や形、届け先に応じて使い分けます。その中でも代表的なのが、「コンテナ輸送」と「在来船輸送」の二つです。

ここからは、それぞれの輸送手段を支える、日鉄物流ならではのポイントをお伝えします。

「コンテナ輸送」で、重い鋼材を世界へ届ける

コンテナとは、トラックや船で見かける、あの大きな金属の箱のこと。この箱に貨物を積み込み、海外へ運ぶのがコンテナ輸送です。

一見シンプルに思えますが、鉄鋼製品をコンテナで運ぶのは、決して単純な作業ではありません。1つ数トン、ときには10トンを超えるコイルを積むと、重さが一点に集中し、コンテナの床が抜けてしまうおそれがあります。

そこで欠かせないのが「バンニング」作業です。コンテナ内の貨物に合わせて木材を敷き、荷重を分散。更に、輸送中の揺れや衝撃で貨物が動かないよう、隙間を埋めて固定します。しかも、ただ空いたスペースに詰めるだけでなく、貨物の重さ、形状、重心、コンテナ内での配置を考慮しながら、どのように荷重を分散させ、固定するかが重要です。

日鉄物流は、長年にわたり重量物のバンニング作業に携わるなかで、貨物一本ごとの特性を見極め、限られた空間で最適な積み方を組み立てるノウハウを培ってきました。この技術力はお客様のみならず、世界の主要船社からも高く評価されています。


INTERVIEW 
条件も量も異なるコンテナを、世界中に向けて送り出す

営業本部 国際物流部 横浜営業所 松本 泰祐さん

横浜営業所では、海外向けコイルのコンテナ輸送を担っています。1つのコンテナに積むコイルは平均2つ。大きいものになると、1つで15トンにもなるコイルを扱うこともあります。案件数には波があり、繁忙期には1件で30本ものコンテナを扱うこともあります。そうしたときは、コンテナを持ち込む本数や作業量を日ごとに分散させ、一日に集中しすぎないよう計画を組み立てます。一筋縄ではいかない大きな案件をさばき切れたときには、やはり大きなやりがいを感じます。

この仕事の面白さは、扱う貨物の先に世界が広がっていることです。輸出書類には最終目的地や納入先が書かれているので、「このコイルは現地で車に使われるのかな」「どんな製品の一部になるのだろう」と想像が膨らみます。自分が手がけた貨物が、海を越えて様々な国のモノづくりにつながっていく。そのスケールの大きさを日々感じられることが、グローバル輸送ならではの魅力だと思います。

コンテナに一つずつコイルを積み込む
木材を使ってコイルを固定する

在来船輸送で、数千トンの貨物を安全に、効率よく

もう一つの輸送手段が、在来船輸送です。

在来船輸送は、船の船倉に直接積み込んで運ぶ方法で、貨物の形状や数量、積港・揚港の条件に合わせて最適な船を選定し、大型貨物を安全かつ効率的に届けています。在来船なら一度に数千トン規模の鋼材や原料をまとめて運べます。

日鉄物流の在来船輸送の強みは、単なる船の手配にとどまらないことです。現場で積み込みを経験してきた営業スタッフが、プランニングから本船への積み付けまでサポート。船会社パートナーとのつながりと、現場を知る営業スタッフのノウハウ、その両方を活かしながら、日鉄物流は数千トン規模の在来船輸送を支えています。

そして、在来船輸送で欠かせないのが、貨物をどの船倉に、どの順番で、どのように積むかを示す「ストウェージプラン」です。いわば、本船に貨物を積み込むための設計図です。

在来船では、形状や重量が異なる貨物を船倉に直接積み込みます。そのため、貨物が船に収まるかだけでなく、航海中の船の安定性を見据えながら、積み付け計画を決めていきます。数千トン規模の貨物を、船倉という限られた空間にどう積み込むか。この綿密な積み付け計画が、安全で確実な在来船輸送を支える基盤となっています。

更に広がるグローバル輸送の可能性

日鉄物流のグローバル輸送は、これまで培ってきた高品質な物流サービスを維持しながら、対応できる地域や貨物を広げていきます。

コンテナ輸送では、海外代理店・パートナーとの連携を強化。在来船輸送では、現在中心としている東アジア航路に加え、東南アジア方面への展開も進めていきます。更に今後は、日本から海外、海外から日本への輸送にとどまらず、海外から海外へ直接貨物を運ぶ「三国間輸送」にも取り組んでいきます。

日本を経由しない輸送にも対応していくことで、お客様の海外での事業展開や、国をまたいだモノづくりを物流の面から支えていく。グローバル輸送は、これからも活躍の舞台を広げていきます。

INTERVIEW 
「日鉄物流なら安心」を、世界のどこでも

営業本部 国際物流部 部長 吉永 貴裕さん

私たちが提供するグローバル輸送の最大の強みは、長年、鉄鋼物流という難易度の高い領域で培ってきた「品質確保」と「安全に運ぶための技術力」にあります。

どんなに複雑な貨物であっても、「日鉄物流に任せておけば安全に海外へ到着する」と思っていただけること。その信頼が、我々の事業の根幹を支えています。今後は、この強みと世界に広がるパートナー網を更に磨き上げ、事故ゼロ・破損ゼロを当たり前に追求する集団として、「どの国・どの地域でも、日鉄物流なら安心して任せられる」と言われる存在を目指してまいります。