日鉄物流 社船

運航や船員の生活に関わる大切な機関のトラブルを未然に防ぐ

2015年入社 機関部 一等機関士森内 達也

“五感を駆使し、主機関や設備の状態を確認

SECTION. 01 五感を駆使し、主機関や設備の状態を確認

「船の心臓部」といわれる機関部では、主に船内生活で必要となる電気、送水、空調をはじめ、船舶の運航に必要となる主機関、係船機、荷役装置などの維持・点検・整備・修理を行っています。航海中の当直は、機関長と一等機関士の2名で1回4時間のローテーションで行い、その間に2時間の無人運転を1日4回実施。当直時の具体的な業務は、計器の数値チェックやエンジンなどの見回り、今後の作業に向けた計画や準備などです。機関に異常があれば運航や船員の生活に支障が生じるため、見回りでは五感をフル稼働。目視だけでなく、音を聞き、手でさわり、温度などもチェックして総合的に異常がないかを確認します。また、離岸時・着岸時は船尾の責任者として、係留用ロープの準備・回収やハッチの開閉も行います。

日々の小さな積み重ねが安全運航につながる

SECTION. 02 日々の小さな積み重ねが安全運航につながる

機関士が第一に目指すのは、事故や不具合が起きないようにすること。発生したトラブルに対応するよりも、それを未然に防ぐことが重要です。小さな異常でも見落として放置すると、最終的には船舶全体の問題となり、場合によっては航行不能になったり船を留めて修理しなければなりません。だからこそ日々の点検整備の結果、不具合なく安全運航できているときにやりがいを感じます。しかし、日々気をつけていても老朽化などによる突発的なトラブルの発生は避けられません。その際は何が原因なのか可能性を考え、原因を究明し、修理を行います。正常に戻れば修理自体は終わりですが、本当に達成感を味わえるのは、発生した原因を確認し、今後似たような事象が起きないための対策や改善を終えた瞬間です。

修理して終わり、ではない真のエンジニアへ

SECTION. 03 修理して終わり、ではない真のエンジニアへ

今後の目標は、故障などが起きたときに、とりあえず部品を交換する「チェンジニア」ではなく、真の「エンジニア」になることです。そのためには、さまざまなことを体験し、学び、知識を蓄積していくことが重要だと考えています。当社は本社も船内もオープンな雰囲気があり、わからないことがあれば周囲の人に聞きやすい環境。また、答えを教えるのではなくヒントを与えてくれ、答えを自分で導き出すことができるので、知識が確実に身につきます。私も後輩の指導を行うことがありますが、以前はできなかったことをできるようになっている姿を見ると成長が感じられてうれしいですね。好奇心をもって多くのことを見て、さまざまなことを吸収していけるような、広い視野を持った人に成長してほしいと思っています。

運航や船員の生活に関わる大切な機関のトラブルを未然に防ぐ

SECTION. 04 船内での1日のスケジュールを教えてください

一日のスケジュール

SECTION. 05 船内の休憩時間は何をしていますか?

ひとりでボーッと景色を眺めるなど、リラックスして過ごすことが大半です。船の上では、今と5分後とでまったく違う景色になっていることもあるので見ていて飽きません。時間があるときは、初めて入港した港の散策や同じ船に乗っているメンバーとその土地のものを食べに出かけることも。室蘭や石巻で食べた魚が新鮮でおいしくて、とくに印象に残っています。

SECTION. 06 1ヶ月の休暇期間は何をしていますか?

玄関を開けて家に入る瞬間、「帰ってきたな」とホッとします。家の中は完全なオフなので、船上での休憩時間とはまた気分が違いますね。休暇中は休みが合えば友だちに会いますが、平日などはなかなか難しいので一人で気ままにドライブに出かけることが多いです。車以外にバイクに乗るのも好きで、広島から大阪まで500kmくらい下道で走ったこともあります。

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